メイクセラピーとは化粧療法のことであり、心理カウンセリングを取り入れたメイクアップ技法のことです。メイクセラピーを行う人はメイクセラピストと呼ばれ、心理学やコミュニケーション力といった心理カウンセリングに関わる知識や様々な年代、ライフスタイルを送る人々に対応するためのメイクアップの知識や技術を習得しています。
メイクセラピーは、介護・医療の現場を中心にQOL(生活の質)の向上のために活用されています。外出が億劫になっていたり、人との関わりが希薄になりがちな患者さんや自分に自信がなく、自己肯定感の低い患者さんの前向きな気持ちや行動を引き出すためのメンタルケアの役割を果たしています。
介護の現場においては、メイクセラピストがメイクアップを施すだけでなく、本人にもメイクアップができるように指導します。マッサージを行うことで血行が良くなったり、手を使うことでリハビリにもつながります。また、介護・医療の現場だけでなく、大手化粧品メーカーでは美容部員教育の一つとしてメイクセラピーが取り入れられており、よりお客様の希望に沿い、満足してもらえるような商品提案を行います。
専門学校では授業の一環として取り入れることで他校との差別化が図れ、卒業した生徒の就職先の幅も広がります。企業では女性社員に対するメンタルヘルス対策として取り入れられ、働く女性のメンタル力アップや職場の活性化につながります。そして、就職・転職活動の場においても、自信を持って就職活動に臨むための支援として取り入れられています。